ぼくは本当に "拾われた子" なのか? 〜真偽調査〜
みなさんこんにちは。D-geniusを自称している者です。
突然ですが私、幼き頃よりお母さんから教えられていることがあります。
それはズバリ!
「お前は川に流されていた」
という衝撃の事実です!
当然ながら私は、お母さんから産まれたと思っています。
しかし、お母さんが言うにはそうじゃないらしいのです。
私の家の近くにはクソ汚えドブ川があるのですが、ある日そこに、ダンボールに入った赤ちゃんが流れてきたそうです。
心優しいお母さんはこの赤ちゃんを拾い、今この瞬間まで大切に育ててきました。
冒頭でも触れた通り、
その赤ちゃんこそが
私なのです!
この話が本当であれば感動に包まれるのですが、嘘だった場合、私のお母さんは最低最悪の人間へと成り下がります。
ただ、これはあくまでお母さんの主張です。
お母さんは定期的に嘘をつくため、この話が嘘である可能性があります。
しかし、本当である可能性がないわけではありません。むしろ、普段の話の中の嘘と真実の比率的に、この話が嘘偽りのない真実である可能性の方が高いのです。
じゃあ私は
お母さんの子供ではないのか?
いや!決めつけるのはまだ早い!
拾われた子である可能性とともに、実の子供である可能性も存在しているのです!波動関数は収縮していないのです!
私はお母さんの子供であると信じ、調査をしてみたいと思います!
〜へその緒捜索〜
賢い私は一瞬で閃きました。
「あれ?へその緒があれば、お母さんの子供ってことなんじゃね?」
ということで、へその緒を探すことに。
しかし、どこにあるか検討もつきません。
このままでは迷宮入りに……。
それだけは避けたい。でも自分1人の力じゃどうしようもない。
途方に暮れた私は、お母さんに聞いてみることにしました。
「へその緒ってどこにある?」
するとお母さんは、笑いながら
「ないよ」
と。
私が川に流れていた時代に住処としていたダンボールには入っていなかったのでしょうか。
〜アルバム探し〜
幼少期を収めたアルバムがあるからといって、実の子供だという証明になるわけではありません。
しかし、有力な証拠にはなります。
有力な証拠を集めれば、いつか私がお母さんの実の子供だと証明できるかもしれません。
千里の道も一歩から、と言います。小さい努力を忘れずにいましょう。
アルバムは意外とアッサリ見つけ出せました。私の部屋に置いてあったのです。
そしてそこには、私が愛されて育ったという証が、しっかりと刻み込まれていました。
〜結末は何処へ〜
真実を知っている母は口を開かず。
波動関数を収縮させるためには、自分でコツコツと証拠を集めなければいけません。
しかし、それには大きな労力を必要とします。正直とても面倒です。
誰の子だろうが、愛されているのであればそれでいいのではないでしょうか。
とても愉快な母のもとに生まれて、私はとても幸せです。出来れば来世も、母の子として生きていきたい。
いいことを言えたので、ここらで終わりにしようと思います。
さよなら。またね。
日報排便者 D-genius