車が欲しい
ここ最近思う。車が欲しいと。
昨日は自転車の錆び取りをしていた。半年ほど使っておらず突然自転車が必要になったからだ。
ちなみに私は自転車(ママチャリ、名前はまだない。)しか持っておらず。移動手段は基本的に徒歩と、交通機関、そしてこの自転車のみだ。
半年間外に置いたままだった自転車の錆はかなりひどく素人の私は諦めた。適当にブレーキを絞めてチェーンを詰めただけで自転車の整備は辞めたが、整備道具から買いに行ったため思ったより金と時間がかかった。
まぁ暇だったし、いつかするものなので全然気にしてないのだがやっぱりだるかった。整備が終わって試運転がわりに3キロほど自転車で走った。
まぁリフレッシュだ。
その日は外に出ていなかったし、外はこの時期の割に暖かく、ウイルスの影響で人もいない。特に欲しいものもなかったから公園まで行ってぐるっと回って帰ってくる。公園の中で自転車から降りて久しぶりに散歩するのも悪くない。近くの公園には梅が綺麗に咲いていたはずだ。
きっと汗を書くだろうと服は着替えなかった。早速自転車に乗ると空気を入れたからか少し車高が高く感じた。久しぶりの自転車に少しぐらついたがすぐに慣れた。とても気持ちのいい走りだ。チェーンも正直気にならない。タイヤだ。タイヤに空気さえ入っていれば、自転車は最高の走りを提供してくれる夢のマシンだ。
頑張ってよかった。やっぱり春休みこそこういうことをするべきだ。自転車はスピードを上げていく、風が気持ちいい。太陽が暖かい。
しかし、ちょうど公園に差し掛かったところで突然雨が降ってきた。
俺なんか悪いことした?
私はそう思った。雨の気配なんて全くなかった。
外は晴れていた。そして何故か雨が降りだしたときも時も晴れていた。晴れていたのに雨が降って来た。
まるで整備した自転車にまた錆をつけようとしているかのように。風も強くなってきた。
私の体を無表情な雨風が冷やしていく。
なんでいつもこうなんだ。
外はまだ明るい。太陽が出ているからだ。
いやなんで太陽が出てるんだ。
隣を見れば車がワイパーを振り回しながら走っている。少し濡れたボディに反射した太陽の光が眩しい。
私のボディはというと生地は雨を吸い、風で冷やされ、体に触れると少しいやらしい声が出る。
車さえあれば、車さえあれば、畜生。畜生。
車が欲しい。
こてやん