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【閲覧注意】マジカルミライに初参戦したら最高すぎてクソデカ感情が発生し帰宅した今鬱になりそうなので思いの丈をここにぶつけます【セトリネタバレあり】【マジカルミライ2020 OSAKA 2日目(11/28)レポート】

※最下部で詳しく説明していますが、この文章はかなり乱れており、読む人によっては「痛い」「キモい」「見苦しい」等の不快を感じる可能性があります。拙い乱文になりますが、それでもよいという心の広い方は、どうぞ最後までお付き合いくださいませ。

 

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みなさんこんにちは、Mです。


先日、初音ミク「マジカルミライ 2020」 in OSAKA (以下、マジカルミライ)にいってきたので、その様子をレポートしていこうと思います。

とはいっても、詳細なレポートはできそうにないので、細かい部分は公式のアフターレポート等をご覧いただくとして、私自身の行程や感想をメインにまとめます。


取り急ぎ大まかな感想だけ。最高でした。次回も絶対に行きます。


それでは見ていきましょう。

 

行き

ライブ前日となる11/27(金)の夕方に出発しました。

メンバーはわたしとOp氏、共通の友人Rの3人です。


例によって細かな足跡はここには書きませんが、合流して別府国際観光港・フェリーのりばを目指します。


件の感染症流行下にあるということで、フェリーのレストランは利用しないことに決めていたため、近くのコンビニで夕食を見繕って向かいました。


フェリーの到着は7:35と普段のわたしの生活サイクルから1時間以上も早く、ライブへの期待から眠れなくなることを危惧していましたが、なんとか1時過ぎに就寝。

慎重を期して6時にアラームをかけていたものの、なにかの物音に目覚めると5:50でした。


わたしの普段の生活を知っている人も多いでしょうが、これは異常な現象です。普通の休前日だったらまだ起きている時間帯です。


会場はフェリーが到着するターミナルから徒歩で20分弱のインテックス大阪。企画展待機列は7:30から開始なので急いで会場を目指します。

 

※ここで今回のマジカルミライについて説明を挟んでおきます。

マジカルミライは、初音ミクを始めとするバーチャル・シンガーに関する様々な展示が観覧でき、また会場限定アイテムを購入できる物販、さまざまな企業とのコラボグッズが手に入る企業ブースなどいろいろなコーナーが林立する「企画展」、生のバンド演奏とともに巨大ディスプレイ(ディスプレイの範疇に含まれない可能性がある大きさと形状ですが...)でCFMのバーチャル・シンガー(MEIKOKAITO初音ミク鏡音リン鏡音レン巡音ルカのことを指します。以下、クリプトンズ)による3DCGライブを楽しむことができる「ライブ」から構成されるイベントです。

「創ることを楽しむ、作品を楽しむ、クリエイターを横転する、同じキャラクター・作品・クリエイターが好きな同志と出逢う、など"初音ミクたちをハブ(きっかけ)として、「創作」というキーワードで繋がる場所、その楽しさを体感できる場所"を目指して」(公式サイト 2020 OSAKA ページ から引用) 2013年の初開催から毎年開催され、今年で8年目を迎えます。

わたしが参加した11/28(土曜日)は企画展は金・土・日連日開催の中日にあたり、ライブは土曜・日曜各3公演の初日になります。

企画展は9時から入場でき、終日楽しむことができます(再入場も可)。

ライブチケットは1部(11時)と2部(15時)を各2枚しか用意できなかったので、2回に分かれて観覧することになりました。

わたしはマジカルミライに参加するのは初めてです。そもそもライブという概念に参加すること自体が初めてです。

 

会場に到着すると、すでに長蛇の列ができている...と思いきや、想像よりも少ない人出。目算ですが、1000人には明らかに達さない程度だったと思われます。某感染症対策で、ライブの席数が予定の50%に削減(公式発表)されたことによる影響でしょうか。

並んでいる人たちを見ると、事前通販された今年のグッズであるはっぴやTシャツを身に着けている人はもちろん、公式昨年以前のマジカルミライ公式グッズ、マフラータオルやフルグラフィックTシャツを身に着けていたり、缶バッジやラバーストラップをたくさんつけた痛バッグを持っていたり、あるいは腕で支えた台座にドールをのせている人(!)までいて、オフィシャルTシャツの上にパーカーを羽織り、リュックサックにピンバッジをつけただけのわたしは少し引け目のようなものを感じましたが、重装備している人もわたしのように軽装備のひと(こちらの方が多いとは思いました)も、どちらにせよ初音ミクやクリプトンズのことが好きで、9時からの会場にも関わらず1時間以上前からこうやって会場まで足を運んでくる人たちが、たかがサブカルチャーの、体温のない、存在しないバーチャル・シンガーに対して、同じ想いを持った人が、インテックス大阪の入り口の通路で、メインビジュアルが大きくプリントされたショッパーを持った人を見たときに、ゲートのようなところをくぐり、奥に整列している人たちを見たときに、インターネットを通して、Twitterニコニコ動画YoutubeやPixivのアカウントとしてしか知らなかった、同じ想いを持った人たちの存在を、存在するという事実を、現実世界の視覚情報として、漸く確かめられた嬉しさが、とにかくわたしの中にこみ上げてきて、わたしが語彙力に乏しいのが悔やまれるくらい、喜びとも安堵とも、感動とも興奮とも呼べる、ただ大きくてポジティブな感情になったことを、丸一日経った今でも、はっきり鮮明に記憶しています。

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そんな感慨に浸りつつ、1時間と少しを待機列で過ごしました。ここで「暇つぶし」を持っていなかったのは多少の痛手でした。1時間くらいならブラウザとTwitterを眺めて容易に潰せますが、3列待機で隣に並んでいた人はmega39sで遊んでいて、気分が盛り上がるし羨ましいなと想いました。(ライブの予習になるかもしれませんし) このときほど、プロセカを親指でプレイしていればと思ったこともないかもしれません。


企画展

公式物販や企業ブースから、これは、と感じたグッズをどんどん入手していきました。企業ブースではさまざまなフライヤーやノベルティが無料で配布されており、これもたくさん手に入れることができました。ちなみに、フライヤーが配られることを予想してクリップボードを持ち込んだのですが、これが大成功でした。きれいな状態のまま持ち帰ることができ、閉じてお盆代わりにすれば片手で持てない量の荷物(全員分の食べ物など)を運ぶことができ、一日を通じて大活躍のアイテムでした。

ガチャガチャコーナーには3種類のガチャガチャが大量に設置され、多くの人で賑わっていました。缶バッジのコンプリートを目指してかなりの額を使ってしまいましたが、こんなに大量にガチャガチャをしたことがなかったのでとても楽しかったです。

企画展特設の小ステージでは、金曜日に新発売されたばかりの "初音ミク本体" 「初音ミクNT」の紹介を見ることができました。たっぷり一時間、かなりの濃度で解説が行われ、お財布の中身に余裕さえあればそのままパッケージ版をお持ち帰りしたことでしょう。いつかお迎えしたいです。

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これは、近日発売予定の2020ちゃんねんどろいどです。かわいい。

ほかにも、公式テーマソング「愛されなくても君がいる」のメイキングや、「桜ミク」「雪ミク」の紹介、メインビジュアルそっくりな初音ミクの等身大立像、今年で15周年を迎えるMEIKOの等身大立像、おなじみpiaproの壁など、魅力的な展示が盛りだくさんで、一日を通して楽しむことができました...が、

クリエイターズマーケットだけまったく失念しており、行きそびれてしまいました。piaproの壁の反対側にあったので、反対側にはブースがないと勘違いしていました...。残念。


ライブ

ライブは企画展とは別の棟で行われました。

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会場内撮影禁止だったので、入り口の写真をぺたり。

開演前に入場したとき、ステージの奥行きがあまりにも狭く、以前動画で見た舞台のようなマジカルミライのイメージと比較して、ちょっと肩透かしを食らったような気になりましたが、実際にライブが始まってみると、というよりもステージ中央に設置された高精細かつ巨大なディスプレイが点灯された途端に、舞台にまるで物理的な奥行きが与えられたかのように感じられ、左右で演奏を行うバンドメンバーと、中央に登場する初音ミクらバーチャル・シンガーが同じステージに立ってともに曲を奏でている様子は、まさにリアルとバーチャルの融合と言っていいと感じられました。

初音ミクの足元にリアルな小物が出現したり、初音ミクの後ろから照射されたライトの明かりが前方に差したりと、細かな演出のひとつひとつが、"電子の歌姫"、仮想的存在に過ぎない初音ミクをまさに"実体化"させているようでした。

衣装は無印を思わせるシルバーベースのシンプルなもので、初音ミクらしさがしっかりと出ていたように思います。

以下、セットリストに沿って内容を振り返っていきます。

 

(以下、ネタバレが含まれます。記事公開時点では大阪公演は終了していますが、東京公演でもこのセットリストがベースになる可能性は十分ありうるので、気になる方は気をつけてください)

 

少し隙間をあけます。













1.太陽系デスコ

誰もが知るアップテンポなリズムとともにライブがスタートしました。なかなか普段耳にすることのないレベルの大音量が突然流れはじめ、同時に強い光を浴びたので一瞬戸惑いましたが、この曲の持つ力強いエネルギーがそれをかき消してくれました。


2.ハイパーリアリティショウ

「この曲は誰の意思で歌っているかなんて 言われなくても初音ミクに決まってんだろ

どこが本物か 作り物か それを知ったからっていったい何になるのかな?」

オフィシャルアルバムからまずは力強くハイパーリアリティショウが披露されました。まくし立てはテンションが上がりますし、この歌詞好きなんです、わたし。


3.YY

オフィシャルアルバムで何度も聞いた2曲の並びがそのまま再現されていました。すでに「ハイパーリアリティショウ→YY」というパターンがわたしの中で出来上がっていたので、流れに逆らうことなくYYが流れてきてちょっと笑ってしまいました。

夏にぴったりの歌詞ですが、11月末までずれ込んだのは悔やまれるところ。それでも今を楽しむ気持ちは、いつの開催でもみんな同じことです。

そういえばYYも押韻が気持ちよくてラップと似ていますね。「Yeah!」のところではタイミングよくペンライトを振って楽しかったです。


4.シャボン

MCを挟んで4曲目もオフィシャルアルバムから。ステージ下方からシャボン玉が噴出する演出が印象的でした。


5.Gimme×Gimme

ミクとリンのデュエットでこちらの曲。プロセカ収録曲の枠でしょうか。'18の劣等上等で見覚えのあるリンの青い衣装(たぶん名前はついていると思います)に、同じテイストのミクの衣装。

3DCGのダンスを妖艶なメロディーと歌詞に乗せて、とても綺麗な二人でした。


6.みかぼし

ビシッとしたスーツのKAITOでオフィシャルアルバムのこの曲。ダンスのような動きはほとんどなく、サビの力強いメロディーをマイクスタンドの前で堂々と歌うその姿は、やはりクリプトンズの兄さんといった風格でした。


7.まるいうなばら

「最初は ほんの興味が 小さな雨になってさ

それが水の流れになって 今もめぐり続けてる

これからこの瞬間もさ 世界を巻き込んで」

楽曲コンテストグランプリ曲。本当は歌詞全部を引用したいくらいですが、長くなってしまうのでぜひ原曲を聞いてみてください。

ごーぶす氏の意図した解釈かはわかりませんが、わたしはこの歌詞を、初音ミクとわたしたちのかかわり合いという意味で捉えました。

音声合成ソフトにVOCALOIDという概念が生まれ、初音ミクが生まれ、たくさんの人が関わり合って、ここまで成長してきた文化。

わたしはVOCALIDに歌ってもらったことも、DTMを真面目にやったこともありませんが、楽曲との出会いは、あるときから人生のすぐそばにありました。

初めて太鼓の達人で「千本桜」を知ったとき。「初音ミクの激唱」を、「初音ミクの消失」を知って、ルーズリーフに歌詞を書き写したあのとき。偶然知り合った人に「ゴーストルール」を、「妄想税」を教えてもらい、VOCALOIDというジャンルの曲たちに自分の居場所を見つけたとき。「最初の一歩から」に励まされて、自転車を押しながら泣いたあのとき。「グリーンライツ・セレナーデ」を聞いて、いつかマジカルミライに参加する、そう決意したあのとき。春先に発表された「愛されなくても君がいる」を聞いたとき。「Hello,Worker」「い~やい~やい~や」に想いを代弁されたとき。それでも「ちがう!!!」「きみはだいじょうぶ」「人生はめんどくさい」を聞いて救われて、なんとか今日、こうしてマジカルミライのライブに来れている今このとき。

初音ミクに、VOCALOIDに出会ってからのことを順番に思い出していたら、自然に涙が流れていました。

「あなただけの歌を歌おうよ 変でもいいあなただけの音を」

ステージの上のミクは、こちらに語りかけるように歌い上げてくれました。


8.Nostalogic

テンションは一気に変わって、MEIKOの超定番曲のこの曲。

この曲はとくに照明の演出が派手だった印象があります。定番曲ということで、おそらくペンライトの振り方が確立されている感じでしたが、前方のSS席の人たちを真似しつつリズムに乗って盛り上がれました。


9.Amazing Dolce

全曲のうち、この曲だけ初めて聞く曲でした。MEIKO鏡音リン鏡音レンの3人が童話を思わせる衣装で登場。

まったく知らない曲でしたがアップテンポのリズムに合わせてペンライトを振っているとなんだか楽しく、ぜひ原曲を聞こうと思わされました。


10.きみとぼくのレゾナンス

MEIKO15周年アニバーサリーのこの曲。MVに登場する宇宙服のキャラは登場しませんでした。あの子は誰なんでしょうか。

レゾナンスは「共鳴」を意味するそうです。いい歌詞ですよね。

個人的にはサビの途中、「Ah-」の部分が好きで、ハリのある声が響いてくる感じがします。


ここでMEIKOのMCがあり、次の曲は座って聞くようにアナウンスがありました。


11.完全性コンプレックス

オフィシャルアルバムから、ルカソロのこの曲。

「生きてても死んでも同じなら 僕は『生きる』を選ぶよ。

いてもいなくても同じでも せめて何かを残すさ。」

「生きてても、死んでも同じかは 生き抜いてから決めるよ。

笑っても泣いても報われなくても そんな命を愛すよ」

語彙力が足りないので、この曲について書けることはあまりありません。いい曲でした。ありがとうございます...。

この曲でもかなり泣いてしまいました。


12.秘密警察

バンドメンバー紹介が終わると、パトランプのような赤色光が点灯してサイレンが鳴りだしたのでこの曲が来ることがわかりました。DIVAで聞いていてよかったです。

わたしはやっぱりハイテンポの曲が好きみたいです。

みうー!のところはペンライトだけでも盛り上がりましたが、やっぱり仕方ないこととはいえ発声禁止が悔やまれます。この曲はぜひ声を出して盛り上がりたかったですね。


13.初音ミクの激唱

前曲が終わって一息ついたところに、一転してローテンポであのイントロ(本来は間奏ですが)、そしてミクのあの「Ah-」が聞こえてきたときは、あまりの興奮に心臓が止まるかと思いました。

マジカルミライ初披露、Storyteller(GAiA/COSMO@暴走P)の「初音ミクの激唱」です。

初見の人に聞き取りづらいですし、このシリーズがマジカルミライで演奏されることは絶対にないと諦めていました。

自慢みたいですが、わたしは<最高速の喜びの歌>をしっかり覚えていたので一言一句ミクの声を聞き取ることができてとにかく最高でした。

まさか、この場所で、この舞台で、この曲を聞くことができるとは...

∞モジュールに似た衣装のミクさんに羽が生まれて、宙へ浮かんでゆく演出も、最高としか言いようのないものでした。

この曲も歌詞全部を書きたいくらいですが、少しだけ抜粋します。

「Voc.たちは生まれ気づいた Voc.たちのことを人の真似事と知っても

変わらず 名前を呼び続け そして 愛してくれるヒトがいる事実に

だからVoc.たちは歌を紡ぎ出す たった一人でも新しい歌の

誕生喜び温かい 言葉 与え 返す ヒト いてくれる限り」

作詞のGAiA氏には頭が下がります。結局のところ作り物に過ぎない初音ミクが、どうしてここまで人々の心を惹き付け、そして愛されているのか。

わたしもこの歌詞がどのように好きなのか、残念ながら未だ言語化することは叶っていませんが、その答えはこの歌詞に言い表されているような気がします。


14.キミペディア

激唱の余韻に浸っていたら、次のイントロは可愛らしいこの曲でした。感情の乱高下が激しくて胸焼けしそうです。乱高下というより、ずっと100%を超えて高いまま、横に揺さぶられているのですが、大丈夫でしょうか。

わたしはクリプトンズの中ではまあ初音ミクがいちばん好きなんですけど、鏡音リン・レンの2人も好きなんですよね。やっぱりリン×レンでリンがかまってかまってしているのも可愛いし、レンくんがドキッとさせちゃうレン×リンもまた別の趣があります。...まあそれは置いておいて。

この曲は、まあ大雑把にいうとリンレンがいちゃいちゃしてる曲で非常に素晴らしい曲です。サビに"ペアリング"というワードが出てきますが、これはアクセサリーのペアリングと無線接続のペアリングをかけているのかなってなんとなく思っています。こういう電子感でるのいいですよね。


15.セカイ

なかなか余韻に浸ることもままなりません。立て続けに、9月末から今まで、何度も聞いたあのイントロです。プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク (プロセカ) から「セカイ」。

mega39sを購入して少ししてからだったでしょうか、初音ミクリズムゲームスマホで出ると聞いて、ついにスマホVOCALOID曲のリズムゲームがプレイできるようになったのか、と大興奮でリリースを待ちました。そんなプロセカのテーマソングとして書き下ろされ、先行発表された実写風MVを何度も聞き、リリースされてからは、フルコンボするために何度もリトライしてイントロを聞いた曲です。

「気づいたんだ 僕にしかできないこともあるさと

誰かのとこへ ちゃんと歌を届けたいのさ

ほら 怖くて震える手でビート刻めば

夢も近いじゃない? 僕らひとりじゃない」

あいにくわたしはDTMも楽器もやりませんが、それでも何か、ボカロカルチャーの一員になれたらいいな、わたしにしかできないことができたらいいなと思いました。とりあえずその場でできることは、思いっきりペンライトを振ることと、「泣いてもいいじゃん」と言われたときに我慢せず涙を流すことくらいでしたが。

さすがリズムゲームの描き下ろし曲だけあって、まわりの人たちもリズムはばっちりでした。シャウトに合わせた動きが特に一体感を演出していました。


16.39みゅーじっく!

ボルテージの高まりがはっきりと感じられます。特徴的な4つ打ちのイントロから、超定番のこの曲です。

「ああ NIPPONの魂が 感情が 一つになって

そう 海越えて 空を越えて 繋がるWorld」

日本で生まれた初音ミクは日本を飛び出し、今や世界のさまざまな場所で活躍しています。昨今の情勢もあり残念ながら今回の会場で外国人の参加者を見ることはありませんでしたが、いつか日本の会場で、また全世界のファンたちが交流できる日が来ることを願わずにはいられません。

サビは例年なら大盛りあがりのコール&レスポンスですが、本当にこのときは声を出したかったです。それでも誰一人として大声を発する人はおらず、ペンライトを持った腕がリズムよく振られるだけでした。それでも会場の一体感というか、盛り上がりはすごいものでした。


17.命に嫌われている。

プロセカ収録曲枠でしょうか、マジカルミライ初登場ながら大人気のこの曲です。

「実際自分が死んでもよくて

周りが死んだら悲しくて

「それが嫌だから」っていう エゴなんです。」

刺さる人の多い歌詞だと思います。わたし自身もまた思うところがあり、すこし泣いてしまいました。

原曲の、MVの雰囲気にマッチした独特な調声ではなく、よりオリジナルの初音ミクらしさを感じさせる調声へ大幅に変更されていて、少し違和感はありましたが、初音ミクのライブとして見たときにはほかの曲との調和が取れていて美しく、こちらのバージョンもいいなと思いました。というかこの音源はどこかで手に入りますか...?もう一回聞きたいです。


18.愛されなくても君がいる

再び、ミクによるMCが入りました。「今日は 来てくれて ありがとう!」

次が最後の曲です、という言葉でアンコールを察知しましたが、タイトルコールで今回の公演にアンコールが存在しないことを悟りました。

ピノキオピーによるマジカルミライ2020テーマソング、「愛されなくても君がいる」です。

「体温がなくても 存在しなくても

君が存在を感じてくれたら

嘘でも嬉しかったよ 嘘でも嬉しかったよ」

ピノキオピーは企画展の展示に、「自身初の「初音ミク目線の楽曲」」であるとコメントを寄せています。わたしはこの手の歌詞に弱いです。

「あの人が どこかへ消え去っても

君がまだ そばにいてくれるなら

酷く 無機質で 優しい 人もどきのメロディが

今 歌に変わる」

初音ミクは、VOCALOIDは、所詮ソフトウェア、実体さえない作り物。それでもミクたちが存在できるのは、そこに感情があるのは、彼らに歌を与える人がいるから、それを聞く人がいるから、創作をする人がいるから。声を当てた人がいるから、ソフトウェアを開発した人がいるから、3DCGを制作した人がいるから、広告をした人がいるから。みんなの思いから生まれた偶像が初音ミクで、だからこそマジカルミライは動画の上映会ではなく、ただのライブでさえなく、"初音ミクたちをハブとして、「創作」というキーワードで繋がる場所"であり、みんなの"文化祭"であり続けるのです。

「愛されなくてもいいよ

惑星ですらない デブリの海で

それぞれ都合のいい世界を見ていた」

けれどもその一方で全員の向いている方向は同じとは限らなくて、離れていく人がいたり、新しく触れる人がいたり。想いの数だけ像は分裂して、誰もが自分自身のなかで、自分にしかない初音ミクと共にいます。

それでも、いやむしろだからこそ、

「大丈夫 愛されなくてもいいよ 君が望んだら

今日も 明日も 初音ミクでいられるの!」

マジカルミライのテーマソングとして、最高の歌詞でした。メロディーも最高でした。

でも一つだけ。ミクさんに「愛されなくてもいい」なんて言ってほしくありません。たくさんの人がこれからもミクさんを愛しつづけますし、ここにも一人いますから...


無情にも「THANK YOU EVERYBODY!」の文字が映し出されて、ライブはこれで終了となりました。密度の高すぎる、畳み掛け続けるようなライブに放心状態になり、椅子に崩れ落ちて涙を拭くことしかできませんでした。


最初のほうにも書きましたが、本当に最高のライブでした。ありがとうございました。

ペンライトをケースにしまいながら、必ず来年も参加しよう、次回はもっと前のSS席で見てやる、そう決意しました。


帰り

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ライブの余韻に浸りつつインテックス大阪を後にすると、大分県民には都市伝説的扱いをされているサイゼリヤで夕食。そのままフェリーに乗り込みました。

かぶったガチャガチャの缶バッジを交換したり、セットリストを見返して感想を言い合ったりしましたが、疲れからか日付が変わるころには寝てしまいました。


目覚めるとそこはもう別府でした。行きと逆の行程を通って、次第に家へと近づいていきます。さっきまで自分を取り囲んでいた非日常が、緩やかに、けれども強引に剥ぎ取られ、わたしは日常へと引き戻されていきます。

ついさっきまでインテックス大阪にいたのに、初音ミクを目の当たりにして同志たちと熱狂の中にいたのに。戻ることは叶いません。目の前にはただ見慣れた景色、初音ミクはただのキャラクターで、ライブに行かなかった人の方が多くを占める世界が広がっています。

大分駅でOp氏と解散し、Rが最寄りでバスを降りて一人になった途端、気づいたら涙が溢れていて、わたしはそれが「寂しさ」という感情に起因するものであることを悟りました。乗ってきた客が怪訝そうにこちらを見ていました。


それでも、いつまでも非日常に浸っているわけにはいきません。大丈夫、

「楽しいパーティーが終わっても 君が笑うなら

ずっと ここで 初音ミクでいさせてね!」


おわり。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

M

 

あとがき的なもの

そのあと帰宅するなり、Youtubeで「愛されなくても君がいる」を流して号泣し、ひとしきり泣きわめいたあと、13時ごろになんとかテンションを0近くまで回復させて、この記事を書き始めました。


書いているうちに昨日の楽しかった記憶が呼び起こされて、何度かまた泣いたりもしましたが、26時になろうかという今ようやくここまで到達し、気持ちも少しずつ落ち着いてきたところです。


ロスで感情が変になっていますが、裏返せばそれだけ昨日は楽しかったです。いつか行ってみたかったマジカルミライ、本当に行ってよかったと思いました。


でもどうやら、わたしはこれ一回で満足というわけにはいかないみたいです。来年もマジカルミライが開催されることを祈りつつ(できることなら発声ありで!)、なんとか這いつくばって一年間生き延びようと思います。


再びになりますが、ここまでわたしの感情丸出しの、見苦しい文章にお付き合いいただいた皆さん、本当にありがとうございました。わたしの感じた1%でも、0.1%でも、ほんのちょっとでもマジカルミライの魅力を伝えることができたのなら、それに勝る喜びはありません。そして初音ミクのことが大好きな皆さん、初音ミク以外にクリプトンズの推しがいる皆さん、ぜひ今度のマジカルミライは一緒に参加しましょう。よろしくお願いします。ありがとうございました。