The Choice is Yours.
人はいつだって、選択しなければならない。
いくつかある選択肢から一つ選び、その先にある選択肢からまた一つ選ばなければならない。選択の繰り返しによって、人生は成り立っているのだ。
線路を走っていたトロッコの制御が不能になった。このままでは前方で作業中だった5人が猛スピードのトロッコに避ける間もなく轢き殺されてしまう。
この時たまたまあなたは線路の分岐器のすぐ側にいた。あなたがトロッコの進路を切り替えれば5人は確実に助かる。しかしその別路線でもA氏が1人で作業しており、5人の代わりにA氏がトロッコに轢かれて確実に死ぬ。あなたはトロッコを別路線に引き込むべきか?
あなたならどうする?
1人のために5人を犠牲にする?
5人のために1人を犠牲にする?
1人を犠牲にし5人を助ける方が、助かる命は多い。しかし、犠牲になる人が犠牲になることを望んでいるわけではない。望んでいたとしても、犠牲にしていい理由にはならない。
この問題に正解はない。間違いもない。
いや、人によって変わると言った方が正しいか。
ある人にとっては5人を助けるのが正解で、ある人にとっては5人を助けるのが間違いである。
別にどちらを選んでも問題はないのだ。
『真ん中にする』という考えの人を見かけた。
脱線狙いで真ん中にする。確かに革新的な考えだが、脱線した場合も、人の命が失われる可能性がある。もしかしたら何百人もの人間が苦しむかもしれない。
この世に100%得をする話なんてないのだ。なんとか不幸を回避したとしても、なんらかの形で再び姿を見せてくるものだ。
真ん中にするという判断は、一見すると最善の判断かもしれない。しかし、最悪の結果を導くことがないわけでもない。
結局、どれを選んだとしても、たいして変わらないのかもしれない。
ちなみに私は見て見ぬ振りをする。
5人には申し訳ないが、そういう運命だったと納得してもらう他ない。
『選ばない』ことを選ぶ。
日報排便者 D-genius